一般社団法人石川県食品協会 会長新年ご挨拶(令和2年1月)

 新年あけましておめでとうございます。会員の皆様におかれましては、ご健勝で初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 また、平素から当協会事業に格別のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。

 昨年は災害の多い年でありました。
中でも、台風19号による水害により、北陸新幹線の車両が水没した状景は信じられない気持ちと共に自然災害の脅威をまざまざと見せつけられました。
 その後約2週間、金沢・東京間が寸断され、結果、あれだけ賑わっていた金沢駅から人気が引いた状態となり、売り上げに大きく影響した会員企業もありました。
 北陸新幹線による観光需要は、会員企業にとっては売上げの大きな要素ではありますが、同時にもろいものだと実感させられまし
た。

 今年は会員事業者にとっていくつかの重要な法制度の改正が行われます。
 一つは、4月から成分表示や原産地表示などの食品表示制度の改正であり、もう一つは、6月からHACCP導入の義務化が始まります。その周知に向けては、これまでも数回、セミナーを行ってまいりましたが、年初めに再度セミナーを予定しております。
 安全・安心な食品を消費者にお届けすることは、食品に携わる企業の原点であり、間違いのないように対応しなければなりません。
 また、食品ロス削減もごみの発生を抑制し、ひいては地球温暖化防止など環境を守ることにつながることから、会員それぞれが認識を新たにしていく必要があります。
 更には、働き方改革も、職場環境の改善に向けて、企業経営者としては取組んでいかねばなりません。

 一方、私達を取り巻く経済環境は、国内では消費増税や人口減少による市場の縮小、原材料価格や物流費の高騰、人手不足など、また、国外では、米中貿易摩擦の行方が不透明なこともあり、懸念や課題が山積しております。
 そのような中にあって、石川には「豊富で独自性のある食材」が強みとしてあり、加賀、金沢、能登それぞれの地域で、食文化が育まれてきております。
 食品産業においても地域間の競争が激しくなってきております。一企業だけで頑張るのではなく、これら「石川の食文化」を前面に押し出した、本県の食品産業全体として展開することが、その競争に打ち勝ち、更には、NB(ナショナルブランド)にも対抗しうる方策ではないかと思っており、このような取り組みは今後さらに重要になってくるものと考えております。

 また、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを契機とした世界的な「日本食ブーム」が追い風となり、海外での日本食に対するニーズはますます高まってきております。
 秀れた食材の宝庫である石川の食を海外へ展開するために、海外バイヤー・レストラン関係者の招へい、海外現地でのフェア・商談会を行っていきます。
 そして、恒例となっている「食品王国いしかわ」展示・商談会は今年で10回目の節目を迎えます。節目にふさわしい工夫をしていきたいと考えておりますので、多数の会員企業の出展を期待しております。
 インバウンド需要を的確にとらえると共にアウトバウンドにも対応し、食品事業者として、しっかりと「もの」を売っていく姿勢が大事だと思います。
 食品協会としては、県や金沢市、ISICOなど関係機関のご支援をいただきながら、国内での展示・商談会や海外への事業展開に向けて、意欲ある会員企業を後押ししていきたいと考えております。

 私は、本県食品産業は、過去において、食生活の洋風化や流通構造の変化など、幾多の構造的な変革の時を、その時代のニーズを的確に捉えながら乗り越えて来た、「ポテンシャルの高い産業」であると思っております。
 また、消費者の皆様が求める安心・安全な食品の製造・販売を通して県民生活を支えるとともに、製造から販売まで裾野の広い地場産業として、本県経済を支える重要な産業であると自負しております。
 食品協会としては、本県食品産業のさらなる発展に、会員の皆様とともに、力一杯頑張る覚悟であります。そして、当協会が、会員の皆様にとって頼れる存在となるよう、様々な事業展開、情報提供に知恵を絞ってまいりたいと考えておりますので、今後とも、皆様方のより一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 最後になりますが、昨年は自然災害の多い年でもありましたが、本年こそは、安寧な年となることを願うとともに、新年を迎え会員企業の皆様方の今後ますますのご隆盛を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。

[PDF版]
http://www.ifa.or.jp/uploads/photos/604.pdf


一般社団法人石川県食品協会
代表理事会長 杉野哲也
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